プロジェクト研究

大学付属図書館サービス支援プロジェクト

放送大学附属図書館では、学生が自宅に居ながらにして学習に必要な資料や情報を容易に入手できるよう、従来の来館型サービスに加えて、非来館型の電子図書館サービスを展開しています。しかしながら、2011年度より開始された電子図書館サービスに関する学生の認知度は低く、各学習センターの図書室に配置されている職員も、必ずしもサービス内容の詳細を把握しているとは言えないのが現状です。

本プロジェクトは、ICT活用遠隔教育センターと放送大学附属図書館の連携により、放送大学の学生に附属図書館の電子図書館サービスを効果的に利用していただけるよう、以下の支援を提供します。

(1) 図書室職員用電子教材開発

学習センターの図書室担当職員向けに電子図書館サービスの内容を詳細に伝える電子教材を作成する。この教材により、全国の学習センター図書室担当職員が、各学習センターの学生に対して効果的・効率的なサービスを提供できるようになることがねらいです。

(2) 学生用電子パスファインダーの制作と提供

放送大学の学生が自宅から附属図書館の電子図書館サービスを利用して授業に関連した資料を効率的に探索できるように、放送大学の授業に密着した電子パスファインダーを作成し、放送大学の学生に提供します。これによって、受講生は科目の特性に応じたデータベースや電子ジャーナルや参考図書の探し方を身に付けることができるようになることを目指しています。

ICT活用教育支援ツール・システムの提供と追加機能の開発

効果的なICT活用教育を実施するためのツールやシステムを大学等に提供することにより、ICT活用教育を推進しています。たとえば、携帯動画による学習システム(携帯電話にストリーミング形式で教材映像を配信)、REAS(Webアンケートシステム)、ProBo(プロジェクト学習支援ツール)、REAS Video Player(ビデオ学習ツール)、分子構造3Dコンテンツ(Web上で分子の三次元構造をインタラクティブに観察)です。これらの機能改良、利用評価を行うともにその普及を促進しています。またその他これまでに開発したツールの普及にも取り組んでいます。


携帯動画による学習システム

Probo

REAS Video Player

分子構造3Dコンテンツ
大規模動画・音声データからの高速検索手法の研究開発

ブロードバンド回線の普及により、インターネット上で動画や音声等のコンテンツを利用する機会が増えるとともに、コンテンツ数も急激に増加しています。放送大学においても、在学生を対象として、テレビ授業科目・ラジオ授業科目のネット配信を行うとともに、その一部をオープンコースウェアとして広く一般に公開しています。これら大量のコンテンツを効率よく利用するには、高速な検索技術が必要です。このプロジェクトでは、放送大学の授業番組を実験データとして、大量の音声データの自動的な処理と、曖昧さを残したまま高速に音声を検索する技術の実証実験を行い、その実用化を目指しています。このプロジェクトは、豊橋技術科学大学の研究グループと共同で行っています。

障がい者支援プロジェクト: 多様な学生を支えるために

このプロジェクトは日本の高等教育における多様な学習を支える支援システムを開発することです。

ICT活用は世界の大学の有り方を大きく変えようとしています。放送大学においても従来型の放送メディアに加え、パソコン能力の向上、インターネット活用は喫緊の課題となっております。印刷教材のデジタル化は、柔軟でフレキシブルな学びの形を提供します。とくに、高齢者、障がい者、留学生など、教材の言語情報を享受するのにハンディのある学生にとって、「読む・聞く・見る」を多様な方法で提示するメディア技術は学習を飛躍的に向上させます。

一方、大学における障がい者支援の義務化は世界の多くの国や地域で行われるようになってきています。北米・豪州、EUなどの大学では、強制力を伴う法律によって支援が義務づけられており、法制化されていない日本の現状は20年遅れていると言わざるを得ません。放送大学には、通常の大学の2倍以上の障がい学生が在籍している上、放送大学と単位互換協定を結んでいる多くの大学には障がい者が在籍しております。しかし、それらの大学が障がい者への教育的配慮に苦慮しているのも現実です。こうした状況の中で、放送大学の障がい者支援をさせることは、放送大学の学生のみならず、日本の大学に学ぶ多様な学生を支援することに繋がります。

生涯学習コミュニティサイトプロジェクト

生涯学習を振興することを目的として、生涯学習コミュニティサイトmanaPiaを研究開発しています。manaPiaでは、学習者がどのような講座が開講されているかを内容や開催場所などで検索できるばかりではなく、希望を登録しておくとそれに合致した講座が開講される際にはメールで案内が送られます。利用者には学習ポートフォリオ(ブログ)が提供され、受講後のコメントが自動的に記録されるとともに、他の利用者のコメントを閲覧したりそれにコメントしたりして、利用者同士で交流することができます。

講義情報を基としたメタデータの自動生成及び検索・配信システムに関する研究開発

本プロジェクトでは、主に以下の2つのテーマを扱っています。

(1) 講義情報の収集・体系化及びメタデータの生成

ウェブに公開されている最新の講義シラバス情報から収集を行い、メタデータを生成するための情報を自動的に抽出する研究を行っています。具体的には、シラバスのテキスト中の専門用語の出現頻度からの専門分野への分類や、HTML形式のシラバス文書からの「科目名」や「授業の概要」等の項目値の抽出を高い精度で実現することを目指しています。

(2) メタデータ検索機能と連携した大学向けシラバスシステムに関する研究開発

(1)で生成したメタデータの検索機能と連携した大学向けシラバスシステムFORESTS(Flexible Online REpository for Syllabus distribuTion and Search)の研究開発を行っています。システムの構成を下図に示します。下図より、FORESTSは(A)大学ごとのシラバス検索・配信機能と(B)横断検索機能の2つの機能から構成されています。(A)の機能では、大学の学務情報の担当者が大学のシラバス情報をオンラインから登録することで、大学個別の検索システムや配信サービスを提供することができます。さらに、登録したシラバス情報からメタデータを生成することで、(B)のように、ウェブ上のシラバスと登録された大学ごとのシラバスを横断的に検索することができます。

コンテンツ流通配信(UPO-NET)

大学のeラーニング普及を図るため、大学にeラーニング教材を提供するプロジェクトです。eラーニング教材の不足が普及を妨げている現状を打開するため、CODEで教材を作成して提供しており、現在、リメディアル教育、入学前教育、キャリア教育など多くの大学が求めている教材を提供しています。さらに将来、大学が自ら教材をつくり、共有できる基盤づくり、より学びやすく分かりやすい教材づくりの取り組みを進めます。

大学の国際化と学習資源共有のための国際連携プロジェクト

教育の国際化や国際的通用性の高い人材の養成は、高等教育ばかりでなく、生涯学習のさまざまな局面で喫緊の課題となっています。本プロジェクトでは、海外の中核的なICT活用教育推進機関(例: EDUCAUSE)や生涯学習機関(例: 海外公開大学)、国際標準化団体(例: IMS/GLC)との連携を強化し、各国における最新動向を分析、その知見をセミナーやWebサイトを通じて提供しています。毎年、国内外の諸機関とタイアップし、「国際セミナー」を開催し、本年度は2012年2月にGLOBEと公開セミナーを企画しています。

また、放送大学のみならず国内高等教育・生涯学習機関等の国際連携・展開やその教育・コンテンツの国際的通用性の改善を支援し、その国際競争力の強化をめざしています。国内で開発された優れた学習コンテンツのメタデータ・データベースを構築するほか、GLOBEコンソーシアムやOCWコンソーシアムなど、国際的な学習コンテンツ共有流通コンソーシアムに参画し、そのコンテンツ検索流通システムを接続、日本からの高品質な教育コンテンツ発信を支援し、グローバル知識基盤社会に貢献します。

インターネットを活用した放送授業の可能性 (終了)

授業番組にICTを組み合わせることで、新しい学習の可能性を開くモデル教材を提案します。放送授業の授業前、授業中、授業後、復習・コミュニティ構築の各学習段階で、ICTを活用して行う問題解決型の学習と知識・理解を深める学習の方法について具体的に提案します。

ページの上部に戻る