大学eラーニングの今

第6回 早稲田大学人間科学部eスクール

-成功のカギは「教員負担軽減への工夫」と「教育コーチ制度の導入」に-

eラーニングだけで学び、卒業できる早稲田大学人間科学部の通信教育課程「eスクール」は、2007年春、初めての卒業生を送り出した。学生の7割以上が社会人だ。働きながら、しかも1人でパソコンに向かうeラーニングは学習意欲を持続させるのが難しく、修了率を上げることが大きな課題だ。eスクールでは、4年間で卒業した学生は53人、入学時の学生数169人の32%、標準在学年数の6年で卒業する学生は6割程度になると見込んでいる。全教員参加のeラーニングで、深い学びを実現したと自負するeスクール。「成功要因は、教員負担軽減への工夫と教育コーチ制度導入の2点」と言う教務主任の松居辰則教授に聞いた。

松居教授

松居教授

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eスクールは2003年4月、「生涯教育の充実」という目標を掲げて開校した。カリキュラム、講義内容はほぼ通学制と同じで、通学制と同じ卒業資格を取得できる。講義科目は通学制とほぼ同じ約150科目。一部スクーリングもあるが、演習や実習も含めて、授業のほとんどをビデオ・オンデマンドで行っている。
人間環境科学科、健康福祉科学科、人間情報科学科の3学科で、800人が学んでいる。学生は、会社員が51%を占め、6割強がサラリーマンで、残りは自由業10%、無職27%だ。年齢は18歳から60歳を超える人まで多様だが、働き盛りの30代、40代が6割近くを占める。最終学歴は高校卒34%、大学卒26%、専門学校卒18%、短大卒12%の順で、社会に出てからより高い教育を求める学生が多いことが分かる。
半期の履修科目数は、63%の学生が「5~9科目」で、「10科目以上」も4%いる。社会人学生は、勤め先から帰り夕食を終えた午後9時ごろから午前0時ごろまで学習する人が多い。講義ビデオを見て、電子掲示板で論議をし、小テストを受け、レポートを書く。1科目を学ぶだけで数時間かかる。平日だけでは足りず、土日も学習に励む学生が多い。

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